ひよっこPTの文献ブログ~

現役PTの知識、経験箱です!文献を元にした知識や、勉強会や臨床での技術をどんどんのっけていきます(^O^)

急性炎症

炎症(Inflammation)とは

 

組織損傷に対する生体の1つの防御反応・自然免疫応答である。

 

炎症症状と評価

 発赤(視診)

 腫脹(周径)

 熱感(触診)

 疼痛(問診・Visual Analog Scale等)

 機能障害

 

炎症の指標

 C反応性蛋白(CRP)     基準値<0.2mg/dl

 赤沈(赤血球沈降速度;ESR) 基準値1~7mm/時

 

炎症の病態生理

 

炎症を引き起こす原因

 

急性炎症では、生体外からの有害な刺激による外因が原因となる。

例:熱、機械的刺激、紫外線などの物理的因子⇒火傷、打撲、靭帯損傷

  強酸、強アルカリなどの科学的因子⇒湿疹、火傷

  最近、ウイルス、寄生虫などの生物的因子⇒感染性関節炎、外傷後の化膿

 

損傷直後

 ①止血

 破損した周囲の血管が一過性に収縮し、血小板が凝集して止血する。

②血管拡張

 数分後、血管は収縮に続いて拡張する。

 カリクレインがキニ―ノゲンを分解し、ブラジキニンを生じ、

 そのブラジキニンが肥満細胞を刺激することでヒスタミンが生じる。

 ブラジキニンヒスタミンによって、血流量が増加することで発赤や熱感などの症状  

 が起こる。

③血管透過性亢進

 ブラジキニンヒスタミン、マクロファージや線維芽細胞から分泌される炎症性サイトカインによって血管内皮細胞が収縮する。細胞間接合部が開くことで蛋白質等の分子量の大きい物質も血管外へと通過するため、浸透圧で血管外へと水分が漏れ出してしまい腫脹となる。